社会調査士資格取得のためには、資格制度に参加している大学にて
以下のA~Gに対応する科目を単位履修する必要があります。

カリキュラム

【 A 】 社会調査の基本的事項に関する科目
【 B 】 調査設計と実施方法に関する科目
【 C 】 基本的な資料とデータの分析に関する科目
【 D 】 社会調査に必要な統計学に関する科目
【 E 】 多変量解析の方法に関する科目
【 F 】 質的な調査と分析の方法に関する科目
【 G 】 社会調査を実際に経験し学習する科目
※【 E 】と【 F 】は、どちらかを選択。

【 A 】 社会調査の基本的事項に関する科目

社会調査の意義と諸類型に関する基本的事項を解説する科目。社会調査史、社会調査の目的、調査方法論、調査倫理、調査の種類と実例、量的調査と質的調査、統計的調査と事例研究法、国勢調査等の公的統計、学術調査、世論調査、マーケティング・リサーチなどのほか、調査票調査やフィールドワークなど、資料やデータの収集から分析までの諸過程に関する基礎的な事項を含む。
(90分×15回相当)

【 B 】調査設計と実施方法に関する科目

社会調査によって資料やデータを収集し、分析しうる形にまで整理していく具体的な方法を解説する科目。調査目的と調査方法、調査方法の決め方、調査企画と設計、仮説構成、対象者の選定の諸方法、サンプリング法(全数調査と標本調査、無作為抽出、標本数と誤差など)、質問文・調査票の作り方、調査の実施方法(調査票の配布・回収法、インタビューの仕方など)、調査データの整理(エディティング、コーディング、データクリーニング、フィールドノート作成、コードブック作成)など。(90分×15回相当)

【 C 】基本的な資料とデータの分析に関する科目

公的統計や簡単な調査報告・フィールドワーク論文が読めるための基本的知識に関する科目。単純集計、度数分布、代表値、散布度、クロス集計などの記述統計データの読み方や、グラフの読み方、また、それらの計算や作成のしかた。さまざまな質的データの読み方と基本的なまとめ方。相関係数など基礎的統計概念、因果関係と相関関係の区別、擬似相関の概念などを含む。(90分×15回相当)

【 D 】社会調査に必要な統計学に関する科目

統計的データをまとめたり分析したりするために必要な、推測統計学の基礎的な知識に関する科目。確率論の基礎、基本統計量、検定・推定理論とその応用(平均や比率の差の検定、独立性の検定)、サンプリングの理論、属性相関係数(クロス表の統計量)、相関係数、偏相関係数、変数のコントロール、回帰分析の基礎など。(90分×15回相当)

【 E 】多変量解析の方法に関する科目

社会調査データの分析で用いる基礎的な多変量解析法について、その基本的な考え方と主要な計量モデルを解説する科目。重回帰分析を基本としながら、他の計量モデル(たとえば、分散分析、パス解析、ログリニア分析、ロジスティック回帰分析、因子分析、数量化理論、マルチレベル分析など)の中から若干のものをとりあげる。(90分×15回相当)

【 F 】質的な調査と>分析の方法に関する科目

さまざまな質的データの収集や分析方法について解説する科目。参与観察法、フィールドワーク、インタビュー等の質的調査の方法、および、ライフヒストリー分析、会話分析、ドキュメント分析、内容分析、グラウンデッドセオリー、ビジュアルデータ分析等の質的データの分析法(質的データ分析ソフトの使用方法を含む)など。(90分×15回相当)

【 G 】社会調査を実際に経験し学習する科目

調査の企画から報告書の作成までにまたがる社会調査の全過程について、体験を通じて学習する科目で、中心となるものは量的調査あるいは質的調査のどちらでもよい。調査の企画、仮説構成、調査項目の設定、質問文・調査票の作成、対象者・地域の選定、サンプリング、調査の実施(調査票の配布・回収、面接等データ収集)、インタビューなどのフィールドワーク、フィールドノート作成、エディティング、集計、分析、仮説検証、報告書の作成。また、実際にアプリケーション・ソフトを利用した量的データの統計的分析の実習、もしくは、質的データの分析ないし事例研究を行う実習を含む。(90分×30回相当)