S1・S2科目講習会を受講して
コン アラン

研究者を目指し、日本で留学を始めたのは大学院からで、その時初めて専門社会調査士という資格があることを知りました。学部では社会学を専攻していなかった私は、将来、研究者として活躍するためには、専門的な社会調査知識を身につける必要があると思い、専門社会調査士の取得を目指すようになりました。そして、学部で社会調査の科目を受講していない人のための、S科目講習会が開催されていることを社会調査協会のホームページから知りました。大学院で専門社会調査士の取得に必要な科目を履修しつつ、S科目の受講スケジュールを立て、2018年度にS2科目を、2019年度にS1科目を受講しました。

各4日間の集中講義形式となっているS1・S2科目は、量的・質的調査の設計から実践までしっかり学べる構成となっていました。量的調査においては推計統計の基礎から統計ソフトを用いた多変量解析まで講習会で扱われるので、やや不安に思っていた自分の統計への知識を復習・再確認し、新たに学ぶことができました。また、質的調査の経験が乏しかった私は、どのように調査を設計し、どのように調査を行うべきか漠然としていたのですが、この講習会では、質的研究の手法のみならず調査の実践、そしてそれに伴う研究者の悩みや被調査者との関係性といった、実質的なところまで扱われていたので、質的調査の理解をより深めることができました。

専門社会調査士の資格を初めて手に取った瞬間を覚えています。証明書のようなものが届くとばかり思っていた私は、手帳型の専門社会調査士資格を受け取り、やや驚いたのです。そしてこの資格を手にして、社会調査は社会という現場で、そこに生きる人々と直接関りながら行うものであることを、改めて考え、同時にこの資格の持つ意味の重さを感じました。講習会を通じてのなによりの収穫は、社会調査の意義と、社会調査に向き合う調査者の姿勢について真剣に考える機会を得たことです。今後はこの資格を手に持ち、現場を歩きながら社会の姿を描き出す研究者としての道を歩んでいきたく思います。

早稲田大学人間科学学術院 助手 
受講年度:2019年度S1科目講習会、2018年度S2科目講習会